毎回、大変好評をいただき、九回目を数える「万作の会」狂言公演。一年のはじまりにお贈りする今回は、二人の大名の滑稽味あふれる演技とコンビネーションの妙が楽しい『二人大名』、女狂言の傑作で立衆が多く登場し賑やかな『千切木』の二曲で、華やかに新年の幕開けを寿ぎます。
上演前には、野村萬斎による「解説」がございます。初めてのご観劇の方には、狂言の世界に親しみやすく、お馴染みの方にはより深くお楽しみいただけるよう、狂言の魅力や演目について丁寧にお話します。
芸歴八十年を超えてもなお、その芸を追及し続ける人間国宝・野村万作、映画や現代劇など狂言以外でも多彩な才能を発揮する野村萬斎を中心に、狂言の魅力をあますところなくお届けします。和やかな笑いをもたらす洗練された至芸を心ゆくまでお楽しみください。
<番組>
解説 野村萬斎
二人大名(ふたりだいみょう)
通りの者 野村万作
大名 飯田豪
大名 内藤連
後見 石田 淡朗
千切木(ちぎりき)
太郎 野村萬斎
当屋 深田博治
太郎冠者 月崎晴夫
立衆 高野和憲
立衆 石田淡朗
立衆 中村修一
立衆 岡聡史
妻 野村太一郎
後見 飯田 豪
<あらすじ>
二人大名
野遊びに出た二人の大名は、お供の者がいないので海道で待ち伏せし、たまたま通りかかった男を無理矢理供にして太刀を持たせる。はじめはしぶしぶ従っていた男だが、大名たちにからかわれやがて我慢も限界に。不意に太刀を抜いて大名たちを脅し、次々と持ち物を取り上げる。さらに男は大名に物真似を要求し…。
中世の下剋上の世相を反映するような作品です。大名たちは鶏や犬、起上り小法師と、当時の流行り歌に合わせ、物真似を次々にさせられます。大名が二人登場する珍しい狂言です。
千切木
連歌の会の頭(当屋)になった男が、太郎冠者に会の仲間を呼びに行かせる。皆が集まって歌を考えていると、仲間はずれにされた太郎がやってくる。自分を呼ばなかったことに腹を立てた太郎は、当屋の家の掛け軸や花に難癖をつけこきおろす。怒った人々は、太郎を打ちのめし放り出してしまう。事件を聞きつけた太郎の妻は、しぶる太郎にむりやり棒を持たせ、仕返しに行くよう叱咤激励するのだが…。
題名の千切木は、時機に遅れて役に立たないという意味の「諍い果てての千切木」という諺からとられた言葉です。弱虫の割には強がる夫と、気は強いが夫思いの妻のやりとりの妙をお楽しみください。
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出演 |
万作の会 |
お問合せ |
富士見市民文化会館キラリふじみ 049-268-7788 |
主催 |
公益財団法人キラリ財団 |
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- 日程
2019年1月9日(水)
- 開演時間
19:00
- 会場
メインホール
- 公演に関する備考
※開場は開演の30分前より
※開演後のご入場は、指定された席にご案内できない場合がございます。
※団体での鑑賞も承っております。詳しくはお問合せください。
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