
芸術監督のレパートリー創造の第4弾は、
日韓現代演劇のコラボレーション
チェーホフの『かもめ』に日韓の近代史を大胆に重ね合わせた劇作品『カルメギ』(*)で、両国の演劇界の話題をさらった劇作家ソン・ギウンと演出家の多田淳之介――。その二人が、シェイクスピアの名作『テンペスト(あらし)』を、波乱に満ちたアジアの近代化の幕開けを描く悲喜劇へと生まれ変わらせます。
時は20世紀初頭。国を追われた朝鮮の老王族李太皇は、南シナ海に浮かぶ小島で王国の再建を夢見ながら暮らしている。ある日、自分を追いやった勢力の日本の政治家や軍人一行と腹違いの弟のイ・ミョンが船で近くを通りかかると知ると、島に棲む空気の精に命じて颱風を巻き起し、一行を島へとおびき寄せる。自らの秘術で創りだす幻影の劇で彼らを懲らしめるうちに、事態は思わぬ方向に進みだし…。
キラリふじみで、古典や近現代の戯曲を「社会の鏡=演劇のレパートリー」として甦らせ、日本の現代演劇に新たな地平を切り拓いてきた多田淳之介が、日韓二ヵ国の言語と文化と歴史を綯い交ぜにしながら、アジアで共に生きる〈私たちの今〉を演劇化します。
* 2013年、ドゥサンアートセンターがプロデュース、東京デスロックと第12言語演劇スタジオの共同制作で上演。2014年に日本でも上演。第50回東亜演劇大賞(韓国)演出賞、作品賞等受賞。
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2013年にソン・ギウン氏と共作した『가모메カルメギ』は韓国で東亜演劇賞という大きな賞を頂き、翌2014年には日本公演も行うことができました。1930年代の日帝朝鮮を描いた作品を日韓で上演したことは、お互いの気持ちはわからない、ということをまさに肌で感じる体験でした。こう言うとなんだか未来が無いように思えますが、関西人の気持ちは関東人にはわからないし、埼玉人の気持ちは千葉人にはわからないのと同じことで、つまり、日本人と韓国人は、お互いの気持ちはわからないけれども、東アジア人の気持ちを共有しているのです。国際交流というのはお互いの境界線を越えることではなく、境界線をなくすことです。『颱風奇譚』はシェイクスピアの『テンペスト』を1920年代の南シナ海の島に置き換えた日韓共作、いや、東アジア人達の作品です。私たちの歴史から、東亜演劇の新しい歴史を始めます。 多田淳之介
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>原作
W.シェイクスピア『テンペスト』
>作
ソン・ギウン
>演出
多田淳之介
>出演
チョン・ドンファン チョン・スジ パク・サンジョン 佐山和泉
小田豊 永井秀樹 山崎皓司 大石将弘 夏目慎也 ペク・ジョンスン
マ・ドゥヨン チョ・アラ 伊東歌織
Profile
 プロフィール プロフィール
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>スタッフ
舞台美術:島次郎
舞台監督:ク・ボングァン
照明:岩城保
音楽・音響:チョン・ヘス
ドラマトゥルク:マ・ジョンファ
演出協力:ミン・セロム
演出助手:チョン・ヒョン
翻訳:石川樹里
通訳・制作アシスタント:キム・ジョンミン
美術コーディネーター、小道具:ユ・ヨンボン
衣装:キム・ジヨン
メイク:チャン・キョンスク
>協力
岡村本舗 青年団 東京デスロック 快快 ままごと ナイロン100℃
アマキオト
>共同製作
富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ、第12言語演劇スタジオ、南山芸術センター(ソウル)、安山アートセンター(安山市)
>共催
ソウル文化財団 安山文化財団
独立行政法人国際交流基金
 
>主催
公益財団法人キラリ財団
平成27年度文化庁 劇場・音楽堂等活性化事業
>お問合せ
富士見市民文化会館キラリふじみ 049-268-7788

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- 日程
2015年12月4日(金)~6日(日)
- 開演時間
4日(金)19:00
5日(土)14:00☆
6日(日)14:00☆
☆=アフタートークあり
- 会場
マルチホール
- 公演に関する備考
※開場は開演の20分前より、受付は開演の60分前より
関連企画
『颱風奇譚ができるまで』
颱風奇譚の創作に関わるスタッフが自身の仕事を語ることで、さまざまな角度から作品に迫ります。
日時:2015年12月1日(火)19:00~21:30
スピーカー:多田淳之介(演出)、ソン・ギウン(劇作)、島次郎(舞台美術)予定
会場:アトリエ
料金:300円(『颱風奇譚』富士見公演チケットをお持ちの方は無料)
定員:20名(9/27より申込順)
申込方法:電話、直接来館またはオンライン申込にて
(オンライン申込のリンクは申込開始日より有効となります)
ツアー
<韓国公演>
安山(アンサン)アートセンター 10月16日(金)~17日(土)
南山(ナムサン)芸術センター 10月24日(土)~11月8日(日)
※チケットの購入については各劇場のホームページをご参照ください。
(韓国語のみ)
安山(アンサン)アートセンター
南山(ナムサン)芸術センター
<東京公演>
東京公演【フェスティバル/トーキョー15主催プログラム】
11月26日(木)~29日(日)
※公演の詳細はこちら をご参照ください。
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